言葉の練習

言葉の練習として、最近又吉のyoutubeでやっているインスタントフィクションをやってみようと思う。

 

「夏」

夏になると、みんな決まってプールに行ったり、アイスを食べたり、麦わらの帽子をかぶったり、風鈴を鳴らしてみたり、窓を開けてみたり、セミの声を聞いてみたり、夜は鈴虫だからいいなって思ってみたり、土の匂いが湿気と一緒に立ち上るのを嗅いでみたり、神社がちょっといい感じに見えたり、黒いアスファルトの上を湯気が立っているのをみて頭がくらくらしたり、車が通るたびに暑いなって思ったり、歩行者用の信号でできたほんの小さな影に隠れたり、コンビニが開いて一瞬涼しくなったり、地元にもないのに田園風景を思い浮かべて懐かしくなったりする。

全部が全部結構不快なのに、夏だからっていう理由で許されているのは、土地の神様が暑さで土地から抜け出てくるからなのだ。人間の体を神様が通り抜けると、不思議とハイな気分にキマッテしまう。陽炎というのは出てきてる神様が見えている状態なのである。

 

一応、400字以内。

あんまり風景が思い起こされないので、次は、風景描写を頑張ってみたい。